ポートフォリオを作成する際に参考になる台割り(ページ構成)を提案いたします。台割りは、ポートフォリオのページをどのように配置するかを決めるもので、全体的な流れや視覚的な印象に大きく影響します。以下は、紙媒体のグラフィックデザインに特化したポートフォリオを作成するための参考となる台割りの一例です。

1. 表紙ページ

- 内容:
- 自分の名前や肩書(例:グラフィックデザイナー)
- シンプルで印象的なデザインを使用し、第一印象を大切にします。
- ロゴやシンボルマークを入れる場合は、これが自分のブランドとして目立つようにします。
- デザインの方向性やテーマに沿った色やフォントを選びましょう。
- ポイント:
- 表紙で「自分らしさ」を表現し、次ページへの興味を引くようなデザインにします。
2. プロフィール・自己紹介ページ
- 内容:
- 自己紹介(名前、経歴、専門分野、デザインへのアプローチなど)
- 自分のデザイン哲学やスタイル、特徴を簡潔に伝えます。
- コンタクト情報(メールアドレスやSNSのリンクなど)を記載します。
- ポイント:
- 見やすく、シンプルでプロフェッショナルなレイアウトを心がけます。
- 自分の写真や、アイコンなどのビジュアル要素を使うと、より親しみやすくなります。
3. 目次ページ

- 内容:
- ポートフォリオ内で紹介する作品のカテゴリ分け(例:広告、パンフレット、ポスター、ロゴデザインなど)
- 各作品がどのページにあるかを簡潔に示す目次を載せます。
- ポイント:
- 目次をシンプルにまとめ、閲覧者が作品を簡単に探せるようにします。
4. 代表作品ページ(最も重要な部分)
ここからは実際の作品ページです。以下のように分けて考えましょう。
4.1. 作品紹介ページ(課題・プロジェクト単位)
- 内容:
- 各課題・プロジェクトごとに1〜2ページを割り当てます。
- 各ページには以下の要素を含めます:
- 課題・プロジェクト名(クライアント名やタイトル)
- 概要(プロジェクトの目的、課題、ターゲット)
- 自分の役割(担当した部分を明確に記載)
- 完成品の画像(高品質で印象的なビジュアルを掲載)
- 制作過程(スケッチやワイヤーフレーム、初期案など)
- 結果や反響(可能ならプロジェクトの成果を簡潔に示す)
- ポイント:
- 1つの作品ページには必ず完成したビジュアルが大きく表示されるようにします。デザインが目立つようにページレイアウトを工夫します。
- 必要に応じて、作品を前面に押し出しつつ、補足情報(プロセスや成果など)を簡潔に配置します。
- 上記では課題名=タイトルのような表現をしていますが、課題名は採用担当者にとってはあまり興味がなく、一番知りたいのは「なんの作品なのか?」になるため、一番目に飛び込みやすいタイトルはズバリ作品のコンセプトを表記することがポイントになります。

4.2. プロジェクトごとのページ配置例
- 左ページ(概要・プロセス):
- プロジェクト名、概要、役割、進行状況や過程を簡潔にまとめます。
- 小さめのスケッチやコンセプト案、メモなども追加すると、プロセスがわかりやすくなります。
- 右ページ(完成品):
- 実際の完成デザイン(ポスター、パンフレット、広告など)を大きく載せます。
- 完成物の写真を美しくレイアウトし、視覚的にインパクトを持たせます。
5. 多様な作品の紹介ページ
- 内容:
- 作品のジャンル別にページを分け、特定のデザイン分野を紹介します(例:広告デザイン、パッケージデザイン、書籍のレイアウト、ポスターなど)。
- 各分野ごとに数点の作品を紹介することで、自分の幅広いスキルをアピールできます。
- ポイント:
- 同じジャンルでいくつかの作品を紹介することで、その分野における深い知識や経験を示すことができます。
- ページごとにビジュアルの配置やレイアウトに変化をつけ、見る側に飽きさせないようにします。
- 受けたい企業のジャンルによってポートフォリオの前半に持ってくる作品を選定するように心がけましょう。
6. 技術的なスキルページ
- 内容:
- 使用したソフトウェア(Adobe Photoshop、Illustrator、InDesign など)のスキルを示します。
- 特に得意なツールや技術(タイポグラフィ、カラー理論、レイアウトデザイン、印刷知識など)を強調します。
- ポイント:
- シンプルで直感的に理解できるよう、アイコンやグラフでスキルのレベルを示すと良いでしょう。
7. デザイン哲学・アプローチページ(オプション)
- 内容:
- 自分のデザインに対する考え方やアプローチ方法を深掘りします。例えば、クライアントとのコミュニケーション方法や、デザインに込めた思いを言葉で伝えるページです。
- ポイント:
- 自分の独自性やアプローチを言葉で表現することで、他のデザイナーとの差別化を図ります。
8. 裏表紙ページ
- 内容:
- 最後にコンタクト情報や自己紹介を簡単に載せ、ポートフォリオを締めくくります。
- 背面にもロゴやデザイン要素を加えて、最後まで印象に残るデザインにします。
- ポイント:
- ポートフォリオ全体のテーマやデザインを反映させ、プロフェッショナルな印象を与えるようにします。
台割りのまとめ:
| ページ | 内容 |
|---|---|
| 1ページ目 | 表紙(名前、肩書、シンプルでインパクトのあるデザイン) |
| 2ページ目 | 自己紹介(経歴、デザイン哲学、連絡先) |
| 3ページ目 | 目次(作品カテゴリ別に配置) |
| 4〜5ページ目 | 代表作品1(概要、プロセス、完成品) |
| 6〜7ページ目 | 代表作品2(概要、プロセス、完成品) |
| 8〜10ページ目 | その他の作品(広告、パッケージ、ポスターなど) |
| 11ページ目 | スキル・ツール(使用ソフト、技術) |
| 12ページ目 | デザイン哲学(オプション) |
| 最終ページ | 裏表紙(コンタクト情報) |
このような台割りに基づいて、ポートフォリオを作成すると、読みやすく、視覚的にも魅力的な作品集が完成します。各ページのデザインやレイアウトにおいて、シンプルでありながらも印象的な構成を心がけましょう。
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