ポートフォリオ制作の7つの大切な考え方

ポートフォリオに関する大切な考え方7つ

デザイン系の就職に欠かせないのが “ポートフォリオ” だと思いますが、最近ポートフォリオの作り方についての質問ややりとりをよくする中で気がついた点をモノストックなりにまとめてみました。

発信方法に答えはない

以前の記事【ポートフォリオ8の法則】でも書かせて頂いたとおり、“良いポートフォリオ制作にマニュアルは存在しない”というのが根本にあります。

 

相手の状況を考えよう

【100均のファイルでいいんですか?】
【A3以上のほうがいいんですか?】
【作品数は10点じゃ少ないですかね?】
【ファイルの後ろが空で余っちゃたのですが大丈夫ですか?】

上記はよく制作している段階で聞かれる質問です。 これらの質問はケースバイケースで良いときと悪いときがあります、ただまず考えて欲しいのは “相手はどういう状況で私の作品を見たいのだろう…..” ということです。

モノストック ポートフォリオの作り方

【じっくりと1人で閲覧したいのか】
【1対1で話し合いながら見たいのか】
【グループ面接で1人ずつプレゼンして欲しいのか】
【忙しいから数点の作品をざっくり見てスキルを判断したいのか】

上記の他にも様々な理由があると思います。
また“どんな風に作品と接触するのか”を考えるのも大切なことです。

【面接時なのか】
【メールで送ってもらってPCやスマホで見るのか】
【郵送なのか】

この“状況”“接触方法”を考えれば自ずとどんなタイプのポートフォリオが良いかは見えてくると思います。
なので前述の”100均のファイルじゃダメなのか?”という質問を考えてみると決してダメな見せ方ではないということになります。

 

とある企業の捌き方

『一次選考で1000人近くを捌かなくてはいけないわけなので、ポートフォリオはあえて10点くらいで郵送す るようにお願いしています、なのでもの凄く凝っていて壊れてしまいそうなポートフォリオは逆に困ってしまう、それより100均のファイルでも構わないから どこかに、我々見る側の立場に立った工夫と思いやりがあれば選考に残すこともあります。』

モノストック ポートフォリオの作り方

↑こんな感じの選考をしている企業もあるわけなので、やはりケースバイケースになりますね100均のファイルでもちょっとした工夫や作品の見やすさだけで選考に残れる可能性が出てくるわけです。

 

 

ポートフォリオは1つのエンターテインメント

新卒のポートフォリオ制作で一番多いのは、講師がアドバイスした通りのポートフォリオを取りあえず作った、というファイルです。

モノストック ポートフォリオの作り方

これも考え方を変えて
“相手を楽しませる1つのエンターテインメントな一冊を作ろう”
とスイッチすることで自ずと楽しいポートフォリオになってくるはずです、
見る相手が楽しい=作る自分も楽しい
こんな感じに主観→客観になって欲しいです。

 

 

こだわりどころに気をつける

前述でエンターテインメントという表現をしましたが、ココで勘違いしてはいけないのが、あくまで “作品” を見るためのファイルというのが根本にあることを忘れないで下さい。
モノストック ポートフォリオ良い例悪い例

少し極端な例ですが(左)が個性を出そうと失敗している例の1つです、本来見せなくてはいけない作品に対して背景や星のイメージに押されてしまって肝心な作品に目がいかないという状況です。 逆に(右)は同じ要素で作品が主張するようにレイアウトした一例です、星を個性として使いたいのならあまり主張させずに脇役としての使い方が好ましいと思います。

モノストック ポートフォリオの作り方 コツ

大切なのはBASE(土台)として守るべきデザインができている、その上に個性というSPICEや、工夫というTOPPINGが乗ってくるワケです、料理もそうですよね?

料理で言うなら、BASEになるハンバーグがしっかりできていなければいくらスパイスが高級だろうがトッピングが豪華でも意味がないんです。

 

 

そんなこと言われても相手の状況なんてわからないよ…

確かにこういう意見も出ますよね? だって学生からしてみれば世の中のデザイナーたちがどんなスケジュールでどんな仕事をしているかなんて、研修やインターンシップにでも行かない限りわからないんですから。

モノストック ポートフォリオの作り方 コツ

ただモノストック的に言わせてもらえば、
“相手の状況はわからなくていいんです、想う事に意味があるんです”
というところでしょうか、好意を寄せている相手に対して好きになって貰う為に色々なリサーチや想像したりすることとなんら変わりはないと思います。
そうする事によって、あなたの些細な工夫がいつか相手に理解され気づいてくれる機会が増えてくるんです。

 

 

大事なのはポートフォリオだけじゃない、自分をブランディングすること

これも私の教え子にいつも教えている内容なのですが、最近の学生に多く見られるのが

“ポートフォリオが大事と言われた=ポートフォリオをしっかり作ろう!!”

という傾向です、すごく素直で間違った考えではないのですが、ファイルにだけ思考がよってしまうのが惜しいです…
大切なのは自分をブランドに例えて作品という商品を売り出すプロモーションを考えるということです。

モノストック ポートフォリオの作り方 コツ

名刺・ポートフォリオサイト・SNS…..他になんでも、自分のブランドの認知度を上げるためなら様々なモノやサービスに目を向け使ってみることが重要です。

 

 

如何でしょうか? 他にも色々な考え方があるとは思いますが、やはり見る側・使う側の視点に立って考える、問題を解決していくというのはデザインの原点なので、ポートフォリオもそうであって欲しいですね。

デザイン系 就活に挑む学生さんたちに少しでも参考になればいいです、頑張ってください。

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